- 発売 2014年8~10月
- 出版 新潮社
✅本書の個人的なレビュー
読後感 | 🌟🌟🌟🌟🌟 |
予想外 | 🌟🌟🌟🌟🌟 |
ほっこり | 🌟🌟 |
笑える | 🌟 |
泣ける | 🌟🌟🌟 |
・超長編ミステリーを読みたい人
内容紹介
<第Ⅰ部>
もう一度、事件を調べてください。
柏木君を突き落としたのは――。クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か。自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行”を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まった――。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、級友の死の真相を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった
<第Ⅱ部>
求めるは、ただ一つ。柏木卓也の死の真実。二人の同級生の死。マスコミによる偏向報道。当事者の生徒達を差し置いて、ただ事態の収束だけを目指す大人。結局、クラスメイトはなぜ死んだのか。なにもわからないままでは、あたし達は前に進めない。だったら、自分達で真相をつかもう――。そんな藤野涼子の思いが、周囲に仲間を生み出し、「学校内裁判」の開廷が決まる。次第に明らかになる柏木卓也の素顔。繰り広げられる検事と弁護人の熱戦。そして、告発状を書いた少女が遂に……。夏、開廷の日は近い。
<第Ⅲ部>
有罪か。無罪か。
白熱の裁判は、事件の核心に触れる。空想です――。弁護人・神原和彦は高らかに宣言する。大出俊次が柏木卓也を殺害した根拠は何もない、と。城東第三中学校は“問題児”というレッテルから空想を作り出し、彼をスケープゴートにしたのだ、と。対する検事・藤野涼子は事件の目撃者にして告発状の差出人、三宅樹理を証人出廷させる。あの日、クリスマスイヴの夜、屋上で何があったのか。作家生活25年の集大成にして、現代ミステリーの最高峰、堂々の完結。
出典:出版社サイトより
感想
まずもって、「お疲れさまでした」という感じです。
すごく内容が濃いというか複雑というか、とにかくおもしろかったです。
中学3年生で学校内裁判をやり、しかも内容がめちゃくちゃすごい!さすがに現実離れしすぎていると思ってしまいましたが、そんなところでリアリティなんかいらないので、これで良いと思いました。読んでいて緊張感があり、本当の裁判みたいで読みごたえバツグンでした!
それにしても、野田君の最後が本当にかっこよかった!あの場で自分の意見を伝えたことで、神原君は救われたと思います。
また、個人的には、三宅樹理がその後どうなったのかも書いてほしかったです。そこがこの話の肝であるとともに、三宅樹理の責任の重さ的にも!
ちなみに、私は、本書のことを全く知らずに読み始めたのですが、1冊、読み終わる度に「終わらない?」「また終わらない?」となりました。
読み終えてみると、まさかの全6巻!超長編にも関わらず、次の展開が気になりすぎて、ずっと読んでしまいました。
終盤にいたっては、この中学生たちの成長の過程をずっと見ていたと思い「終わらないでくれ!」とまで思ってしまいました。しかし、いろいろ考えさせられてしまったので、さすがに少し疲れました。
本書を読み終えて思うのは、「嘘」「隠し事」の恐ろしさです…。
嘘はなるべくつかないで生きていきたいものです。
それにしもすごくおもしろい本でした。
読後感が最高です。
ありがとうございました。
紹介した本
\無料体験後は月会費1,500円/
\いつでも退会OK!/
本棚:2024年に読んだ本
ジャンル | 冊 数 |
ミステリー・サスペンス | 21 |
文芸フィクション | 16 |
社会系フィクション | 6 |
社会・ビジネス・自己啓発・教育 | 3 |
合 計 | 46 |
コメント