公務員から農家に転身した私にとって読んで良かったと思える一冊。
そして、「絶対非暴力」「絶対平和」、この理想を私も追い求めたいと思いました。
自分の魂を滅ぼさないために兵役を拒否するという決断をするのがすごすぎです。当時、北御門二郎さんの他に、兵役を拒否された方は、果たしていたのでしょうか。
農業が一番罪がない
本書には、
「農業が一番罪がない」
と書かれています。
公務員を辞め農家になりましたが、収入も激減、作物の成長が悪く不安になり心労が続く毎日、重労働による肉体の疲弊、なかなか厳しい現実に直面しております。
同年代と比較しても、低収入で社会の底辺だなと感じていました。周りと比較しても意味はないと頭ではわかっていても、比較してしまう自分がいました。
そんな中、「農業が一番罪がない」と本書に書かれているのをみつけ、なんだか救われた気持ちになるとともに、うれしく思いました。
農業を選んだことは、間違っていないのかもしれないと思えました。
収入面にしても、自分の頑張り次第で、増やすことができる仕事です。
また、収入が少なくとも、農家は自分で作物を作ることができるため、支出を抑えることもできます。
全ては考え方次第だと思いました。
「農業が一番罪がない」仕事なのであれば、淡々とやっていくだけです。その生活は、とても平和なのかもしれません。
愛国主義とは何なのだろうか
本書を読み、愛国主義という考え方と、そもそものこの言葉の意味について考えさせられました。
そもそも、日本に生まれた時点で、わざわざ「愛国心を持て!」とか言われなくても、ある程度持っていると思います。
生まれてすぐ、生まれてきた国を嫌いになる子どもなんていないと思います。
私は日本という国は好きです。御先祖様が守り、作り上げてきた日本という国を大切にし、次世代に残したいと思っています。
そのため、私には私なりの愛国心があると思います。思いの強さは違えど、みんなにあるものだと私は思っています。
確かに最近、世界情勢も国内も荒れていると思います。
そのため、中国やロシアが攻めてくると言ったことを声高らかに言っている人がたくさんいるように思います。
その都度、日本人が日本人としてこれからも生きていくために、「国防を強める必要がある」「憲法9条の改正、創憲」といったことを耳にするようになりました。
「日本を守ることについて、真剣に考えない奴は非国民だ」とかいう、愛国主義者という方々がおられますが、正直、ちょっと落ち着いてほしいと思います。
そんなことを言うと、「それじゃあ遅い」「危機はすぐそこまで迫ってきている」と煽られます。
焦って判断すると、ろくな結果にならないと思います。
そもそもこういう議論は、他国が侵略してくる恐れがあるから、発生してしまうものだと思います。
つまり、世界が本当の平和を手にしたら、愛国主義とかいう考え方すらなくなるのではないかと思います。
自分の生まれた地を愛さないわけがないのだから、、それを「愛国」やら「反日」やらなんやらかんやら、いろんな情報を振りまき正常な判断をさせないように煽るのはやめてほしいと思います。
情報や考えを発信するにしても、もっと冷静に、丁寧な言葉で伝えてほしいと思います。
愛国主義とかを、深く考えなくても良い世の中になれば良いなと思います。
本当の国防
本書の中に国防について書いてある箇所がありました。
もしこの国の軍隊が人を殺す為の武器の代わりに、シャベルやブルドーザや温かい食べ物をもって世界の人々を助けるために出かけていくのなら、これ以上の国防があるでしょうか。
本当にそう思いましたが、今の世界情勢では、ある程度の自衛のための武力を確保するのは仕方がない状況だと思います。
また、日本は、海外への災害支援等は積極的に行っている国だと思います。こういうことは、今後も続けていくことで、目には見えないが、本当の意味で、強い国になっていくと思います。
本当に自衛隊の人には頭があがりません。ありがとうございます。
まとめ
本書の中には、心に残る良い言葉がたくさんありました。
こんなにも平和について考えることはなかったので、非常に良い機会になりました。
最後に、本書の中に、今の世の中に伝えたい文章がありました。
恐ろしいことには自分は戦争の危険にさらされることのないまま、戦争を唱導し、戦意を煽り、多くの若者を戦地に送ろうとする指導者や知識人、言論人と称する者が、ますますのさばり蔓延ること。
それほど戦いたければ、命を懸けて命じた皇帝、大臣、将軍、そして愛国心を煽り扇動する言論人に、教養人と称する者、投資家たちよ。まずあなたちが行けばよい。自分の家でぬくぬくとしていないで、まずあなたたちが砲弾の嵐の中に立てばよい。未来ある若者を死に追いやる代わりに。
若者、子どもたちは、宝だと思います。
おわり
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